大仏寺・洋人街


【双江古鎮の行き方】

双江古鎮のある潼南県は、重慶市中心部から北西約100kmに位置しています。

双江古鎮は潼南県中心部から西北に約10kmの川沿いにあり、猴渓と浮渓という2つの渓谷の合間にあることから、この名が付いたと言われています。

市内から高速道路で隧寧・成都方向へ向かい、双江で降りると双江古鎮の看板が出ています。

尚、双江古鎮付近には路線バスもあるようですが、交通の便は決して良くありませんので、訪問される際は車をチャーターされることをお勧めします。


【双江古鎮】

双江古鎮は、古鎮それ自体としてはそれほど大きな歴史的価値は感じられませんが、中華人民共和国第4代国家主席(任期:1988年〜1993年)楊尚昆の故郷として、その名を知られています。

<楊尚昆略歴>
四川省隧寧市(当時)双江鎮生まれ。
1925年、成都高等師範学区を卒業後革命運動に参加、1926年中国共産党入党、抗日戦争期は党中央北方局書記を務める。
中華人民共和国成立後、1956年中央委員。その後、ケ小平の改革開放を支える幹部として、広東省書記、全人代常務委員、国家中央軍事委員会副主席などを経て、1988年4月8日、第4代国家主席に就任。
1998年9月、北京にて病没。

古鎮の入口には、楊尚昆の祖先が建築した「楊氏民居(右上写真)」が現存しており、内部を見学することが出来ます。

楊氏民居は清光緒4年(1878年)に建設が始まり、12年の歳月を経て同16年(1890年)に完成しました。総面積5400uという大変に大きな建物で、四合大院の形式となっています。尚、建物の中に特段の展示等は無く、国家主席の祖先の家にしては、非常に地味な保存状態となっています。

楊氏民居の裏側には双江古鎮のメインストリートが伸びていますが(左上写真)、僅かに古鎮風の建物を見ることが出来るのみで、見た目は普通の商店街であり、特に観光地的な土産物屋もありません。

然しメインストリートから脇道を覗くと、右上写真や左写真のように、非常に古い雰囲気を残す風景を目にすることが出来ますが、これらも特段観光地化されることなく、ごく普通の日常の様子を見ることが出来ます。

ある意味では、華東エリアなどによく見られる有名な観光地化された古鎮よりも、本当の中国の昔ながらの生活の様子を伺えるという意味においては、こうした古鎮の方が一見の価値があるのかもしれません。

双江古鎮最大の観光スポットは「楊闇公旧居」です(右写真)。

こちらは楊氏民居とは異なり、古い建築を綺麗に改修し、中には多くの展示物が置かれています。

楊闇公という人物は、1898年生まれの中国共産主義の先駆者的人物の一人であり、第一次国共合作にも大きな貢献があったそうです。

この建物の隣には大きな麻雀屋があり、多くのお年寄りたちがジャラジャラと牌を並べていました。
大変のどかな、中国の田舎の風景で、こちらもボ〜っと眺めているだけでリラックス出来る気がします。



(2013年3月)