大仏寺・洋人街


【大金鷹の歩き方】


重慶空港行のフライトが南から北に向けてアプローチした際、到着10分ほど前から右側眼下に金色の大きなモニュメントのようなものを見たことがある方もいらっしゃるかと思いますが、それが大金鷹です。
(筆者はずっと金の大仏だと思い込んでおり(中国にはよくありますので)、重慶人に「あの金の大仏へはどうやって行くのか?」と聞いたところ、「あれは大仏ではない。鷹だ」と教えられました)

バスで行かれる場合は、南坪バスターミナルから出ている384番の南山植物園行が便利ですが、馬力の無い重慶のバスで登り坂を長時間進むことになり非常に時間が掛かることから、素直にタクシーで行かれることをお勧めします。

時間帯にもよりますが、午前中であれば復路も南山植物園に客を送った空車が通りますので、タクシーは比較的捕まり易いかと思います。

表通りから大金鷹への登り口は金鷹渡暇酒店から植物園方向へ進んだすぐ隣にあります(右上写真)。金鷹渡暇酒店の手前にも登り口がありますが、こちらは行き止まりに廃墟があるのみなのでご注意ください(筆者はタクシーの運転手にそこから登れと言われて登ってしまい、山を2回上り下りすることになりました)。

大金鷹の上から見下ろすと非常に綺麗な階段が見えましたので帰りはそちらから降りてみました。
只管階段をおりると南山植物園裏口(左上写真)に辿り着き、そこから更に細い階段を降りると表通りに出るものの、右写真の通り看板も無く非常に判り難い為、往路でここから登るのは殆ど不可能ではないか、と思います。

<入場料>
12元(2014年8月現在)


【大金鷹】

大金鷹は南山の標高701mに設置された高さ32m、重量2000tの巨大な黄金の鷹像です。
説明書きにはコンクリートの上に金箔が張り付けられているとなっていましたが、近づいてみるとかなり悪戯書きや剥落がありましたので、本当に金箔なのかは不明です。
(一応、説明書には32000gの金箔160万枚が貼られている、と記載はありました)

大金鷹が設置されている山は、以前は老鷹山と呼ばれている南山の最高峰で、以下のような言い伝えがあります。

<大鷹の伝説>
かつてここは野鳥の楽園でした。
ある日、一匹の大蛇が多くのお腹を空かせた蛇を率いてこの地にやってきたました。
大蛇が鳥を丸のみしようと近づいたところで鳥たちは大慌てで飛び立ち始めました。
その時一羽の鳳凰が鯤鵬(中国の伝説に出てくる大鳥)に助けを求め、鯤鵬は大鷹を派遣します。
大鷹は大蛇と格闘の末で追い払い、蛇たちはみな、逃げて行きました。
同族を守った大鷹はこの地の住み着き、人々はこの山を鷹山と呼ぶようになったということです。

この鷹は一応仏教施設ということになっているようで、入口にも仏像が安置されていたものの、一体どういう宗派のどういう関係なのかは全く記載されていませんでしたので、宗教的には殆ど意味はないのではないか、と思われます。
(説明書きに1998年8月1日に僧侶による開眼式が行われたとの記載はありました)

最後に大金鷹から見る素晴らしい風景写真を掲載しておきます(何れもクリックすると拡大します)。
渝中区中心部が一果樹展望台のある山で少し隠れてしまうものの、晴れた日には重慶市中心部が一望出来る絶景スポットです。


<おまけ>
設置からまだ間もない2003年の写真をお持ちの方から当時の写真を頂戴致しましたので、2014年現在と横に並べてみました。
金箔が相当に剥げ落ちてしまっている様子がとてもよく判ります。

(2003年) (2014年)



(2014年8月)